着物を再生する取り組みだけであれば、私はここまで深く関わることはなかったかもしれません。私の子どもたちは、七五三のたびに着物を着て、家族そろって写真館へ行きました。成長の節目を写真に残すことを、私はどこかで「当たり前」のことだと思っていました。しかし、しろくま応援団の活動を通じて、病気と向き合いながら生活する子どもたちやご家族の中には、その当たり前がかなわない方々がいることを知りました。着物を着ることも、家族そろって写真を撮ることも難しい。その現実を伺ったとき、胸が締め付けられるような思いがしました。そして、この活動に関わる中で、改めて気付いたことがあります。子どもが生まれたとき、親が最初に抱くのは、「生まれてきてくれてありがとう」という、ただそれだけの気持ちだったはずです。けれど、子どもが成長するにつれて、「これができるようになってほしい」「あれも頑張ってほしい」と、いつの間にか願いは増えていきます。それでも、本当に大切なのは、子どもが生まれた日に抱いた、「生まれてきてくれてありがとう」という気持ちなのではないでしょうか。私は、この活動を通じて、その原点を思い出すことができました。私にできることは限られています。ご家族の代わりになることも、病気を治すこともできません。それでも、この活動を支え続けることはできます。一人でも多くの子どもたちとご家族に、家族そろって笑顔になれる時間と、心に残る一枚の写真を届けたい。その願いを胸に、これからも自分にできることを、一つずつ続けていきたいと思います。
